チキン南蛮、冷や汁、本格焼酎…「宮崎の酒と食」が楽しめる期間限定イベント
「黒霧島」や「赤霧島」などの焼酎で知られる霧島酒造(宮崎県都城市)が、「九州の食文化に貢献しよう」と、郷土料理の魅力を伝えるプロジェクトを始めました。そのスタートを記念し、同社の地元・宮崎の酒と料理が味わえる期間限定のイベントが、東京ミッドタウン日比谷内で始まりました。
イベントは「KYUAJI MIYAZAKI 九州の味とともに 宮崎」と題して、4月5日から14日まで、東京ミッドタウン日比谷3階にある商業施設「ヒビヤ セントラルマーケット」内の食堂・居酒屋「一角」で開催されます。オープンに先立ち、報道関係者向け内覧会が4日夜に開かれました。
期間中は、普段のメニューに加え、チキン南蛮や冷や汁、こなます、がねといった宮崎の郷土料理と、黒霧島、赤霧島など4種類の焼酎、そして同社が醸造する5種類のビールも味わえます。
料理は、東京・代々木上原で「メゾン サンカントサンク(MAISON CINQUANTECINQ)」「グリ(Gris)」「ランタン(Lanterne)」などの人気店を展開するフレンチシェフ、丸山智博さんが監修しました。
フレンチ風にアレンジしたメニューも。たとえばおなじみチキン南蛮は、コルニッションやケッパー、エスタラゴンなど、西洋野菜や香菜の酢漬けをタルタルソースに加えています。「想像もつかない料理が多かったが、郷土料理は楽しいなと思った」と丸山さん。
霧島酒造は2006年から「九州の味とともに」というプロジェクトを始めました。社員らが地元・宮崎を始め九州・沖縄の各県を訪ね歩き、その土地に根付いた料理を掘り起こして、テレビCMや同社のウェブサイトなどで紹介していく企画です。その活動をまとめた本が、3月29日に「九州の味とともに 宮崎」と題して発売されました。
チキン南蛮や地鶏の炭火焼きのほか、かつおめし、ごんぐり煮、かにまき汁など、その土地ならではの郷土料理の由来や作り方のほか、そこに携わる人々の横顔、味わえる店までを網羅しています。同社は今後数年かけて、九州・沖縄全県のガイドを発刊する計画です。
プロジェクトの先頭に立った同社の江夏拓三・代表取締役専務は「焼酎は、食文化の大きな環を構成する一つの要素。食材や気象条件だけでなく、そこに暮らす人々の苦労が分かって初めて、酒の美味さが分かる。だから食に精通することが、ビジネスチャンスにつながる」と話しています。
営業時間は午前11時から午後11時まで(ラストオーダー午後10時)。「一角」には常設のカウンターのほか、立ち飲み用のスタンドも設けられています。ふらっと一人で立ち寄ってみて、酒と料理を味わいながら、宮崎の地に思いをはせるのもいいかもしれませんよ。