28歳女性社長があえて結婚しないワケ「社内外に余計な心配をかけたくない」
大学卒業後、新卒で楽天に入社、外資系コンサルティング会社アクセンチュアを経て、26歳(当時)のときに起業したLatona(ラトナ)株式会社の代表取締役、大田和響子(28)さん。
「マツコ会議」では”美人社長”として注目されるなど順調なキャリアを築いている大田和さんですが、あえて結婚しないことを決めているそうです。あえて結婚しない「AK男子」ではなく「AK女子」になった理由とは何だったのでしょうか? 本人に話を聞きました。
仕事に100%のリソースを割けない?
ーー今の事業はどんなことを行っているのですか?
大田和響子(以下、大田和):大手企業の製造業や小売業向けにIoTやAIの技術を開発しています。主に生産性を向上したり、従業員一人ひとりの作業効率化を図る技術を扱っていて、いま世の中的に叫ばれている人手不足の解消につながるようなことをしています。
ーーそもそもラトナを起業するきっかけは何だったのでしょうか?
大田和:新卒入社した楽天で法人営業を行っていたのですが、もともと社会課題を解決したいという思いが強かったんです。それもボランティアなどではなく、企業の大きな力をもって、根本的な社会課題にインパクトのあることがやりたかった。
それで、アクセンチュアに転職後、私を含めた「ラトナ」というチームで勉強会をやっていたんです。いわば起業するための準備ですね。そこにいた人たちが今の創業メンバーであり、テクノロジーで社会課題に対して大いに貢献できるような事業を考え、Latonaを会社として創業しました。
家族も仕事を応援してくれている
ーーなぜあえて結婚しないのでしょうか?
大田和:私はベンチャー企業の経営者として、VC(ベンチャーキャピタル)や投資家から将来の期待をいただいている身になります。やはり現状、「結婚した女性は仕事に100%のリソースを割けないのでは?」という先入観があると考えておりまして。もちろん、私としては結婚後も仕事に全力で取り組むつもりですが、まだ2期目であることを考慮すると、社内外への余計な心配を与えないように、今はあえて結婚しないと決めています。
ーー早くに結婚しないことに対する不安や、家族や知人に注意されたことはありますか?
大田和:あまりないです。ただ、もう少し年を取った後でも素敵な人と結婚できるように健康管理や美容には気をつけています。どんなに疲れていても化粧したまま絶対寝ないとか、野菜をたっぷり食べるとか。
私の父も会計士として自分の事務所で寝泊まりするほどハードワーカーなこともあってか、家族はむしろ仕事を応援してくれています。三姉妹の長女なので、他人から何かしてもらうよりも何かしてあげることが好きで、経営者としてもいろいろやっていきたいんです。そうやってお話しすると、だいたいの人は前向きに思ってくれます。
医療の力で「産める体」をキープ
ーーちなみに今、彼氏はいますか?
大田和:仕事に100%オンするため変な墓穴は掘らないようプライベートを隠していて、結婚しても周りに言わない可能性大ですし、彼氏の有無は徹底的に「秘密」にしています(笑)。ごめんなさい……。
ーーでは、子供が欲しいと思ったこともありませんか?
大田和:子供は欲しいですね。ただ、それも焦ることもないと思いつつ、身体は老いていくことが課題だと思っています。なので実は、レディースクリニックに通って、婦人科系の体調管理と、将来まで「産める体」をキープすることを目的とした取り組みにはトライしています。バリバリ働く女性で興味がありましたら、別途お話ししますよ。
人生はRPGだと思っている
ーーもし将来、結婚するとしたら、どのような条件を求めますか?
大田和:よく知り合いから「(結婚しないから)出会いないの?」と聞かれるのですが、自分からはアプローチしないだけで、出会いはたくさんあると思っています。今は仕事に全力で取り組みたいので自分から出会いの場に出向くことはセーブしていますが、なんなら、いつでも恋愛したいと思っているくらいです(笑)。誰かを尊敬したり、憧れたりして、それを見て自分も頑張るのが好きなんです。
あと、人生ってRPGだと思っていて、自己研磨が何よりの自信になるというか、自分を磨けば磨くほどレベルやHPが高い自分になって、知り合う人や付き合う仲間も自然と限られてくる。つまり候補に挙がってくる男性も減ってくるんです。
たとえば自分がレベル3のときは尊敬できた男性が、レベル10になったときには話が噛み合わなくなってしまい、恋愛対象から外れてしまう。それぞれが自立した強いひとりであり、お互いにWin-Winで一緒に高みを目指すパートナーである人が良いですね。
年収で釣り合わない方はうまくいかない
ーーそれ以外に特に条件にしていることはありますか?
大田和:あとは仕事優先であることを認めてくれることと、清潔感があればOKです。なんなら潔癖症でもかまいません(笑)。あと「自分と結婚する人を世界一幸せにしたい」と思っているので、私のことが大好きである人と結婚して幸せにしたいですね。
ーーお金の面で条件はありますか?
大田和:あまりにも釣り合いが取れない方だと、価値観が合わず、うまくいかないかもしれませんね。
ーーちなみに下世話な話ですが、報酬はどのくらいで……。
大田和:えーっとですね……(ごにょごにょ)。
ーー(こっそり聞きだして)すごいですねー!それ、女性の年収で上位1%に入るクラスだと思いますよ。
大田和:私、お金を稼ぐことも好きで、稼いだお金は大切に、有効的に使いたいんです。それも価値観が合う人と。なにより、お客様から自分のサービスやプロダクトの対価としてお金をいただけるのは素晴らしいことだと思っているので、そういう感覚を共有できる人というのが条件ですね。
だから、いくらお金持ちでも一発当てただけのラッキーで儲っているみたいな人は嫌です。なんとなく哲学がない気がして。数字にこだわらずとも、教養があって、頭の良い人というか、私の知らない世界を教えてくれるような豊かさがある人が理想です。
ーー仕事に限らず、生き方の理想はありますか?
大田和:すごく濃い人生を送りたいです。今、土日問わず1日15~16時間ほど働いているんですけど、その代わり50歳ぐらいまでに早期引退するのが理想です。世の中的には定年延長が議論になっていますが、それに逆らいたいですね。濃い生活でレベルアップした後で、パートナーとゆったりした時間を過ごせる人生の後半戦まで、まずは走り抜けます。