20~30代の未婚者の4割「結婚は考えていない」 これが「ソロ社会」の人生観

不動産事業などを手がける株式会社グローバル・リンク・マネジメントは11月14日、未婚の男女を対象にした「将来設計に関する意識調査」の結果を発表しました。それによると、20~30代の約4割は「結婚意向がない」とされています。

国立社会保障・人口問題研究所によると、生涯未婚率(50歳の時点で一度も結婚したことのない人の割合)は、2015年時点で男性は23.37%、女性14.06%となっており、今後も増加することが予測されています。同社はそうした社会情勢を受けて、今回の調査を行いましたが、「約4割もの人が結婚の意向がないことには驚きを感じました」としています。

「独り身」を選ぶ理由は?

グローバル・リンク・マネジメント調べ

調査は、東京都、愛知県、大阪府に住む、未婚の男女600名を対象に実施しました。結婚観についての質問に対しては、「今すぐ結婚したい」が18.8%、「今すぐではないが、ゆくゆくは結婚したい」が44.2%と、合わせると6割以上の人が結婚意向を持っていました。

一方、「現時点で結婚は考えていない」は20.3%、「今後も一切考えていない」が16.7%となり、合わせて約4割(37.0%)の人が結婚の意向がないという結果となりました。

グローバル・リンク・マネジメント調べ

結婚意向がない理由としては、「独身が楽だから」が半数以上(52.3%)となり、次いで「結婚自体の必要性を感じていないから(35.1%)」、「自分の時間を大切にしたいから(32.9%)」という結果になりました。同社は、20~30代の男女はあえて結婚を選ばない「独り身セレクト」の意識が高いことが明らかになった、としています。

約8割が将来に不安を感じている

グローバル・リンク・マネジメント調べ

将来の不安の有無については、約8割(80.2%)が不安を感じていることがわかりました。その理由として挙がったのは、「預貯金(71.9%)」と金銭面の不安が最も高く、次いで「自身の健康(54.9%)」、「仕事の有無(53.8%)」という結果になりました。

また、全体の約6割(63.7%)の人は、将来のために何らかの対策や準備を行っていない、ということが明らかになりました。結婚意向の有無で比較すると、結婚意向がない人ほど将来への備えを行っておらず、結婚意向がある人たちと比較すると、16ポイント以上低いことがわかりました。

「人生観が多様化している」

今回の調査結果について、グローバル・リンク・マネジメントの広報担当者は次のように語っています。

「推計や予想から未婚者が増えていくというデータは見ていたものの、現在の未婚者のリアルな声として、約4割が結婚の意向がない、ということがわかり、驚きを感じました。今までは『結婚して子供を授かる』というライフプランが当たり前とされていたと思いますが、人生観が多様化していると感じました」

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