ひとり旅で得られるもの――男性は「出会い」女性は「自信」異なるのはなぜ?

ひとり参加型のツアーを企画・販売する旅行会社・クラブツーリズムは11月6日、40代~60代の男女を対象に行った「おひとりさまの過ごし方」に関するアンケートの結果を発表しました。
「ひとりでしたいことは何?」という質問に対する回答で、最も多かったのは「パソコン・インターネット」。次いで「映画鑑賞」「音楽鑑賞」「読書」と続き、5位に「国内旅行」が入りました。
アンケートには、ひとり旅の経験者のみを対象にしたものもあります。「ひとり旅の魅力」を問う質問では、行き先を自由に決められたり、旅程を自由に変更できたりするなど、「自由さ」を魅力として考えている人が多いという結果になりました。
男女の意識の違い
アンケートは10月にインターネットで実施。「ひとり旅」についての質問には、40代〜60代の「ひとり旅」経験者400人が回答しました。

「ひとり旅をして得られる価値とは?」という質問では、「視野を広げる」(40.5%)という回答が1位でした。2位は「旅先での新たな出会い」。ひとり旅をすることで、今までの自分にないものを得られると考えている人が多いという結果になりました。
男女別で見ると、1位は男女ともに「視野を広げる」でしたが、2位は男女で異なりました。男性の2位は「旅先での新たな出会い」。これは女性よりも13ポイント高い35.5%となりました。一方、女性の2位は「自信をつける」(37%)で、男性よりも19ポイント高い結果となりました。
こうした結果について、クラブツーリズム広報の青木之さんは次のように語っています。
「女性は内面的なものを求める傾向がありました。女性に『自信をつける』という考えの方が多いのは、『ひとり旅がちゃんとできるか』という不安があるからなのかもしれません。ひとりでチャレンジして旅することが、自信につながるのではないかと思います」

「ひとり旅の魅力は?」という質問項目では、「同行者に気を遣う必要がない」「自由に行き先を決めることができる」「自由に日程を決めることができる」といった回答が上位に挙がりました。ある40代男性は「行動が縛られないこと。地元の人と交流できること。出会いがあること」と回答しています。

逆に、「ひとり旅に困ること・ハードル」という質問に対しては、「旅行の費用が高くつくこと」「ハプニングが起きた時に対処が難しいこと」「有名レストランや高級ホテル・旅館に宿泊しづらいこと」といった回答が上位に挙がりました。ある60代の女性は、困ったときのエピソードとして「海外で乗り物に乗るときには、間違っていないか心配だった」と回答しました。
年々増えるひとり参加型ツアー客
同社広報の青木さんは今回のアンケート結果について、次のように語っています。
「ひとり旅に魅力を感じる人が多いことがわかりました。しかし、多くの足かせがあるのも事実です。たとえば『独りで出かけたはいいが、寂しくなってすぐ帰ってきてしまったことがある』といった回答もありました」
同社は「おひとりさま」でも参加できるツアーを販売してますが、年々人気を集めているといいます。
「ひとり参加型のツアーを開始してから21年間、売上は前年割れをしたことがなく、毎年伸びています。50代〜70代の女性を中心に、たくさんの方にご利用いただいています。ひとりで旅行に行くのが不安な方は、ぜひ参加していただければと思います」
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