終着駅から始める自由気ままな「ひとり旅」 鉄道雑誌が特集
ひとり飯やソロハイクなど「おひとりさま向け」の特集をする雑誌が増えています。こうした中、鉄道旅行などの情報を載せる雑誌『旅と鉄道』では、9月21日に発売される11月号で「ひとり旅」を特集。特集のタイトルは、「終着駅から、ひとり旅。」です。
担当者によると、鉄道路線の最後の駅である「終着駅」から始まる、自由気ままな「ひとり旅」の魅力を伝える内容ということです。メインルポには、『孤独のグルメ』の原作者として知られる久住昌之さんが登場。表紙は、NHK連続テレビ小説『半分、青い。』に出演する女優の奈緒さんが飾ります。
都会から離れた「終着駅さんぽ」
『孤独のグルメ』の原作者・久住昌之さんが登場するメインルポでは、久住さんが「終着駅さんぽ」に挑戦。南海電鉄・多奈川線の終着駅・多奈川駅(大阪府)から、加太さかな線の終着駅・加太駅(和歌山県)まで、約10kmの道のりを、絶景と味のある食堂を探して歩きます。
編集部の下調べは最小限に抑え、久住さんに自由気ままに散策してもらったそうです。漁港内なのに海鮮もののメニューがない食堂に遭遇したり、おもしろ看板に出会ったり。寄り道をしながらようやく到着した加太駅では、ピンクの電車が出迎えてくれたそうです。久住さんの独特の視点のルポになっているということです。
特集では、廃止が近づいている北海道の終着駅を追うルポも掲載。2019年3月の廃止が決まっている夕張駅を筆頭に、2020年での廃止が計画されている新十津川駅、留萌駅、様似駅の4つの駅のルポを敢行し、北海道の終着駅の「今」を追うルポになっているということです。
このほか、NHK連続テレビ小説『半分、青い。』で、ヒロインの親友役を演じる女優の奈緒さんも登場。岐阜県の東美濃を「ひとり旅」しています。ドラマのロケ地となった岩村の商店街へ足を運び、ドラマの収録時にはゆっくりとふれ合うことができなかった町をのんびりと歩き、商店街の人々と交流したということです。
『旅と鉄道』の編集長・真柄智充さんは、「ひとり旅」を特集した狙いについて、次のように話しました。
「おひとりさまブームを実感し、鉄道好きの方だけでなく、幅広い人に読んでもらいたいと考えました。ひとり旅の魅力は、自由気ままに旅ができることと、静かな時間を過ごせることです。都会から少し離れて、ひとりで静かな時間を過ごしたい。でも、どこに行ったらいいのかわからない。そんな方に読んでもらいたいと思います」