取引先の代わりにお金を「前払い」フリーランス向け金融サービスが登場

FREENANCE(フリーナンス)のウェブサイトより

フリーランスの人が取引先に請求書を送付すると、取引先の代わりにすぐ支払ってくれるーー。そんな金融支援サービス「FREENANCE(フリーナンス)」が10月16日に始まりました。提供するのは、コンテンツ制作支援などを手がけるGMOクリエイターズネットワーク株式会社です。

「即日払い」の仕組み

同サービスでは、ユーザー登録をすると、収納代行用の振込専用口座を利用料・手数料なしで開設することができます。その口座が振込先として記載された請求書を「FREENANCE」が買い取ることで、最短、即日でユーザーの口座に手数料が差し引かれた額が振り込まれる仕組みです。手数料は3〜10%で、ユーザーの与信によって変動します。

FREENANCE(フリーナンス)の仕組み

口座名義は、本人の「実名」か「法人名」に「/GMOCN」が付加されたものになります。同サービスを利用したことは、取引先には通知されないということです。

不正利用を防止するために、会員登録時には犯罪収益移転防止法に準じた本人確認を厳正に行うといいます。さらに、反社会的勢力データベースの照会やユーザーの電話インタビューなどを通して審査をするそうです。

また、口座への入金額や入金回数をもとに、ユーザーの信用度を可視化する「与信スコア」をつけます。「与信スコア」が上昇すれば、即日払いの限度額が上がったり、手数料が低くなったりします。

さらに、ユーザーには無料で損害賠償保険が付帯されます。業務中の事故や納品物の欠陥が原因の事故の補償(最高5000万円)や、情報漏洩や著作権侵害などフリーランス特有の事故の補償(最高500万円)を行います。

サービスの生まれた背景

「FREENANCE」が生まれた背景には、フリーランスの切実な声に触れてきた同社の経験がありました。

同社ではこれまで、ウェブコンテンツを制作する際に、フリーランスのライターやカメラマンなどと仕事をしてきました。こうした中で、フリーランスの人たちから、「支払いを早めてほしい」「経費を先に支給してほしい」といった支払いに関する相談や、「社会的な信用の証明が難しく、受注に繋がらないこともある」といった悩みが多く寄せられてきたといいます。

そうした悩みを解決して、フリーランスの人たちが自由に安心して働ける環境を整えたいと考え、同サービスを企画しました。

サービス名の「FREENANCE(フリーナンス)」は、フリーランスの人を金融面からも支援したいという思いを込めて、「Freelance(フリーランス)」と「Finance(金融)」という単語を組み合わせました。

GMOクリエイターズネットワークの次松武大副社長は、フリーランスの人たちが自由に安心して働く環境を整えていきたいと語ります。

「ひとりで仕事を頑張っているのは、『その方にしかない専門性・技術・センスで食べていく』という、とても素敵なことだと思います。しかし、資金繰りや社会的信用の面で苦労しているフリーランスの方々も多いので、そういった方々をサポートしていきたいと思っています」

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