フラリーマンも「身の丈消費」 30代・40代の「金銭感覚」意識調査

「フラリーマン」の金銭感覚はいかに(Photo by Getty Images)
「フラリーマン」の金銭感覚はいかに(Photo by Getty Images)

30代・40代の「金銭感覚」についての意識調査が、SMBCコンシューマーファイナンスから発表されました。それによると、30代・40代で「貯蓄額ゼロ」の人は全体の約4分の1でした。ただ、調査結果のデータを読み解くと、意外にも「堅実な金銭感覚」を持っていることがわかりました。

30代・40代の平均小遣い額は約3万円

今回の調査では、30歳から49歳の男女を対象に『30代・40代の金銭感覚についての意識調査2019』と題してインターネットリサーチを実施。1000名の集計結果をまとめました。

「毎月自由に使えるお金はいくらあるか」の問いに対して、未婚者は「3万8674円」、子供のいない既婚者は「2万8565円」、子供のいる既婚者は「2万2096円」。未婚者の自由になるお金は、既婚者に比べ1万円以上多いという結果になりました。

毎月自由に使えるお金の平均額(『30代・40代の金銭感覚についての意識調査2019』より)

次に「現時点で、どのくらいの貯蓄ができているか」の問いには、「0万円」が23.1%、100万円以下までの合計は60.5%となりました。貯蓄が全くできていない人が全体の4分の1近くいる一方、「500万円超〜1000万円」「1000万円超」という回答もあり、ある程度まとまった貯蓄のある人も2割程度いるようです。

現在貯蓄できているお金はいくらあるか(『30代・40代の金銭感覚についての意識調査2019』より)

買える範囲で「良いもの」したい

30代・40代の「消費行動」にはどのような傾向があるのでしょうか。その結果には興味深いデータが出ています。

消費行動について、「無理をせず、買える範囲で良いものを選びたい」という人が9割近くになりました。買える範囲で良いものを選びたいという「身の丈消費」する堅実派な30代・40代が多いようです。

消費行動について、どの程度同意するか?(『30代・40代の金銭感覚についての意識調査2019』より)

「購入検討する際、同じ商品群・サービスの中で『最安値』のものは必ずチェックする」という項目については「そう思う」が30代・40代とも多くを占め、「商品やサービスのレビュー(口コミ)を必ずチェックする」でも「そう思う」が30代・40代とも多く、価格の安さや口コミを重視する傾向が見られました。

一方、「多少高くても、社会のためになる活動をしている企業の商品・サービスを購入したい」という項目について、「そう思う」が全体で37.2%%となり、消費するときにソーシャルな意識をもつ人もある程度いることがわかりました。

仕事帰りの「寄り道先」とそこで使う金額は?

今回の調査では、働く30代・40代の「退社後の行動」についてもアンケートを行っています。

有職者(772名)に対し、「仕事が終わってもまっすぐには帰宅せず、ブラブラ寄り道をしながら帰ることがあるか」とたずねたところ、「ある」と回答したのは約半数。男女別に割合を見ると、男性54.1%、女性43.7%とわずかながら差が出ています。帰宅前に寄り道をしてしまう「フラリーマン」は男性のほうがやや多いという結果になりました。

では、その寄り道でいくらお金を使っているのかというと、「寄り道をしながら帰ることがある」と回答した男性(242名)では、ひと月に使っている金額の平均は「1万1460円」という結果が出ました。

終業後の立ち寄り先については、「コンビニ(カフェスペース、立ち読み等で時間をつぶす等)」がもっとも多く、次いで「書店」、「居酒屋・バー」という結果に。フラリーマンは「ひとりで」「ふらりと入れる」スペースで気分をリセットしていることがわかります。

「貯蓄はあまりなく、身の丈にあった消費を心がけており、会社帰りのささやかな寄り道を楽しむ――」。調査結果からは、そんな堅実な30代・40代の姿が見えてきます。

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