「結婚=幸せ」ではない? 男女で意識に違いあり

“結婚=幸せ”ではないと思うか? そんな問いに対して「そう思う」という人の比率は、女性のほうが男性よりも高いーー。そんな男女の意識の違いが、未婚の男女に対するアンケート調査で明らかになりました。40代でみると、未婚女性の83%が「“結婚=幸せ”ではない」と考えているのに対して、未婚男性でそう考えているのは約68%と約15ポイントの差があったのです。

アンケートを実施したのは、生命保険会社のジブラルタ生命。「おひとりさまに関する調査 2022」と題したレポートを12月22日に発表しました。インターネットのリサーチシステムを使って、20歳~69歳の未婚男女4700人(男性2350人、女性2350人)に対して、結婚観や生活満足度、貯蓄額など様々な項目についてアンケートを実施しました。

「結婚=幸せ」ではない、と考える未婚者が7割以上

そのうち、「結婚=幸せ”ではないと思うか」という質問に対して、「非常にそう思う」が 27.6%、「どちらかといえばそう思う」が 48.9%で、合計すると、76.5%が「そう思う」と答えました。つまり、未婚者の4分の3は「結婚=幸せ」とは考えていないということです。

「おひとりさまに関する調査 2022」(ジブラルタ生命)より

興味深いのは、男女によって差があることです。「そう思う」と答えた人の比率は、どの年代でも女性のほうが男性よりも高いという結果でした。

たとえば、20代は男性68.1%に対して女性79.1%、30代は男性70.4%に対して女性83.0%です。特に差が大きかったのが40代で、男性68.1%に対して女性83.0%と14.9ポイントの差がありました。

性別・世代によって異なる「結婚していない理由」

また、「結婚していない理由」についても、男女で回答の傾向が異なりました。

男性の場合、結婚していない理由のトップ3は、1位「自分の収入が少ない」、2位「結婚したい相手と出会えない」、3位「自由に時間を使いたい」です。一方、女性のトップ3は、1位「自分は結婚に向かないと思う」、2位「結婚したい相手と出会えない」、3位「自由に時間を使いたい」となりました。

このように、2位と3位は同じなのですが、1位については、男性が「自分の収入が少ない」、女性が「自分は結婚に向かないと思う」と異なる結果になったのです。アンケートを実施したジブラルタ生命は「収入面で結婚に踏み切れないという男性が多いようです」とコメントしています。

「おひとりさまに関する調査 2022」(ジブラルタ生命)より

結婚していない理由は、世代によっても異なります。男性では、20代の1位は「自由に時間を使いたい」ですが、30代・ 40代になると「自分の収入が少ない」が1位に上がります。そして、50代・60代のトップは「年齢的にもう遅いと思う」。

一方、女性の場合、 20代・30代では「結婚したい相手と出会えない」が最も多いですが、40代以上では「自分は結婚に向かないと思う」が1位という結果でした。

「生活満足度」も男性と女性で意識に差

では、未婚者は現在の生活に満足しているのでしょうか。こちらも男女で異なる結果が出ています。

「現在の生活に満足しているか」という問いに対して、全体では「非常に満足している」が8.1%、「どちらかといえば満足している」が43.9%。両者を合計した「満足している」が52.0%と半数を超えました。

一方、「全く満足していない」は18.1%、「どちらかとい えば満足していない」は 29.9%。合計した「満足していない」は 48.0%です。このように、満足層と不満足層がほぼ拮抗する結果となりました。

「おひとりさまに関する調査 2022」(ジブラルタ生命)より

性別でみると、女性は50代が「満足している」と「満足していない」が同数だったのを除けば、どの世代も「満足している」が過半数となっています。

それに対して、男性の場合、20代については「満足している」が61.9%と半数を超えたものの、他の世代はいずれも「満足している」は半数に届きませんでした。特に低いのが40代男性で、満足層は39.6%にとどまりました。

このような男女間の生活満足度の差が、「結婚=幸せ」と考えるかどうかの違いにも反映しているのかもしれません。

この記事をシェアする

「ひとり生活」の記事

DANROクラブ

DANROのオーサーやファン、サポーターが集まる
オンラインのコミュニティです。

もっと見る