ひとり暮らしにぴったり!? 設定した金額分だけ野菜が届くサービス
あらかじめ設定した金額の分だけ野菜などの食材が農家から届くサービスがあります。
「ゴヒイキ」と名付けられたこのサービスは、インターネット広告代理店のHeart Fullが2019年9月から始めたもの。700円〜10万円の範囲で、設定額に応じた食材が登録農家から送られてきます。「野菜や果物を自分で選ぶのではなく、農家が旬のものを選んでお届けするという点が特徴」とゴヒイキ運営局広報担当・添田さんは言います。
購入希望者は「ゴヒイキ」で購入金額を入力し、「リクエスト」を送信します。すると、取引可能な生産者から連絡が入ります。そのなかから好みの生産者を選び、配達希望日を決めると、生産者が選んだ旬の食材が配送されるという仕組みです。欲しい分だけ購入できるため、ひとり暮らしや単身者でも食材を使い切ることができそうです。
生産者も購入希望者と同様「ゴヒイキ」のユーザーです。2019年11月時点で、北海道から沖縄まで約300の農家が登録しているといいます。「扱っている作物はトマトやキュウリ、玉ねぎやサツマイモなどの野菜が中心ですが、最近はブドウやミカン、柿といった果物を扱っている農家様も増加しています」(添田さん)
きっかけは田舎のおばあちゃんのプチトマト
インターネット広告代理店である同社からなぜこのようなサービスが生まれたのでしょうか。きっかけは、Heart Full代表の友人が農業を継ぐという話になったことと、田舎で暮らす代表の祖母が作ったプチトマトが、東京のスーパーで購入したものよりもおいしくて、衝撃を受けたことでした。
「今の時代、いつでもたくさんの種類の野菜や果物を食べることができるため、旬の食材が何か知らない消費者がたくさんいます。『ゴヒイキ』を利用することで生産者が選んだ旬の食材、そのとき最もおいしい食材に出会うことができます」(添田さん)
生産者と購入者がお互いを知ったうえで、金額を設定してやりとりができるこのサービスは、食べきれない食品が廃棄される「フードロス」対策にも一役買いそうです。