「カジノでは偶然と思えないことがよく起きる」ルーレットで23回連続「赤」が出た!

ラスベガスの有名カジノホテル「ベラージオ」
ラスベガスの有名カジノホテル「ベラージオ」

機械化や自動化が著しい現代では、カジノも次々と機械化され、一部のカジノではバーチャル(CG)のディーラーが働いている。

そんな時代となった今でも、ラスベガスでは血の通った人間がディーラーをしている。花形なのが「カジノの女王」ルーレットだ。

「ディーラーは狙った数字に玉を落とせるか」はギャンブラーの永遠のテーマであるが、前回のコラムでは、それが可能だと思わせるような体験を書いた。ラスベガスの代表的なカジノホテル「ベラージオ」で実際にあった出来事だ。

0から36まであるルーレットの数字のうち、「9」だけ誰も賭けていないテーブルで、玉を投げる直前にぼくがディーラーに頼んで「9」に賭けさせてもらったところ、その隣に玉が落ち、ディーラーが「Jesus!(惜しい!)」と叫んだ件だ。

こうした話をすると大抵、「そんなの偶然だ」と反論する人が現れるものだ。もちろん、玉の行方は偶然によって左右される。しかし本物のカジノでは、とても偶然とは思えないようなことがよく起きる。

赤が23回連続で出た

話は前回の続き。2000年9月の出来事である。

ディーラーが交代し、1回、2回と投げていくと赤ばかりが次々と出て、気づけば23回も連続していた。

ぼくはゲームの結果をカジノ備え付けのカードに記録している。この時ももちろん記録を取っていたが、刻々と生まれるびっくりするような出目に興奮した。実際のカードは色々と書き込んでしまって見づらいので、【図1】として一覧にした。

(図1)

ご覧のように、交代直後から赤ばかりが23回連続し、黒「2」が出ていったん途切れたが、また赤が5回連続し、最後にもう一度黒が出たところでディーラーは交代となった。

30回玉を投げ、赤に合計28回も落ちたというわけだ。

カジノに一日いれば片方の色が5回や10回続くことはあるが、23回連続となるとなかなかお目にかかれない。それだけでも、非常に珍しい経験が出来たと思ったのだが、彼の出した出目にはもっとすごいことが起きていた。

それに気づいたのは、数ゲーム経過した時だった。「このディーラーはとんでもない腕の持ち主かもしれない……」と、ぼくは思った。

「まるで『隠し絵』のような出目」

みなさんは「隠し絵」を見たことがあると思う。一見、何の変哲もない「野原の風景」なのに、角度を変えて少し斜めから見ると、そこに「魔女の顔」が現れたりするような描写技法のことだ。

ディーラーが彼に交代し、はじめのうちは赤ばかり出す人だという程度に思っていた。つまり彼の出目がまだ野原の絵にしか見えなかったのだが、出目をきちんと追っていくと、まさかの“魔女”が姿を現した。

まず、2ゲーム目からの4つの数字「1」「3」「3」「36」に注目していただきたい【図2-1】。それを抜き出し、回転盤上に置いたのが【図2-2】だ。

(図2-1)
(図2-2)

4つの数字が「36」の付近に集中しているのがおわかりいただけると思う。

アメリカンルーレットには数字が全部で38個あり、「1」「3」「36」は連続する5個の数字に収まるが、それは回転盤の7分の1よりも狭い範囲だ。

さらに2つ進んで「34」から「3」までの5つの数字にご注目いただきたい。「23」を除く4つの数字「34」「36」「3」「3」も、同じように回転盤上の特定のエリアに集中していることがおわかりいただけると思う【図3-1】【図3-2】。

(図3-1)
(図3-2)

ギャンブルをしない人からはやはり、ただの偶然に過ぎないと言われるかもしれないが、これを決して偶然と思わないのがギャンブラーだ。しかもディーラーはそうした心理を知り尽くしている。

その後も彼の腕は冴え渡った。続きは次回のコラムで書こうと思う。

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松井政就 (まつい・まさなり)

作家。1966年生まれ。著書に『本物のカジノへ行こう!』(文春新書)『大事なことはみんな女が教えてくれた』(PHP文庫)ほか。ラブレター代筆、ソニーのプランナー、貴重品専門の配送、ネットニュース編集、フィギュアスケート記者、国会議員のスピーチライターなどの経歴あり。外国のカジノ巡りは25年を超え、合法化言い出しっぺの一人。夕刊フジでコラム連載中。

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