テープカットをしてみたい(マンガ「買いたい新書」10)

これは、仕事と家庭に多くの時間を費やし 毎日を過ごすアラフォー男・室木おすしが 非日常を想い、自分だけの楽しみを探し求めて始めた 漠然とした買い物の記録である。

買い物vol.10 テープカット式典バサミ

テープカット式典でテープをカットする。なかなかできない経験だと思う。だからこそ私はやってみたかったのだ。

しかし、どうだ。私の目の前には、自分のために式典でテープをカットしてもらった男が鎮座しているではないか。

そちらの方がはるかにめずらしい体験といえよう。

そうだ。主役は彼だったのだ。

  

しかし、私は私のためにテープカットをしてしまっていた。

そう思うと、いつしか取り憑かれていたテープカットの魔物はふと姿を消していた。

私は一体何をしていたのだ。

 

今改めて、3塁打を打った、沼田光太郎という男を私はお祝いしたい。

懸命なる読者の皆様と、沼田氏本人は、祝われても困るだろうが、この場を借りて、式典をやらせて欲しい。

心に結ぶ紅白のリボンを、心の中の純金のハサミで、一度経験したテープカットのノウハウを活かし、私は切ろう。

彼のさらなる輝かしい人生の幕開けとなれるよう。

 

テープカット用ハサミサンキュウ!

 

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室木おすし (むろき・おすし)

イラストレーター、漫画家。オモコロライター。悲しみゴリラ川柳家元。3児の父。WEBや雑誌または広告で漫画やイラスト、記事を書くことが仕事の主。子供に占領されつつある自宅からはなれ喫茶店でひとり仕事をしたりしているが、常連になることで話しかけられないよう注意を払っている。

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