ひとりでも怖くない、ウイスキーがよくわかる「バイブル」を持ってバーへ行こう
ひとりでバーに行ってみたいけれど、何を頼んでいいかわからないからちょっと躊躇してしまう——そんな人にぴったりの書籍が発売されました。
『はじめてのひとり飲み〜バーとウイスキーの素敵バイブル』です。イラストと写真がたっぷりで、ウイスキーのことが楽しくわかりやすく紹介されています。
ウイスキーの超ビギナーに向けた本
「NHK連続テレビ小説『マッサン』が放送されたことをきっかけに始まったウイスキーブームは今も続いています。女性の愛飲者も増えましたが、ウイスキーの選び方がよくわからないという人は多い。そんな超ビギナーに向けた本です」と、編集を担当した小笹加奈子さん。
「ウイスキーの教科書的な役割を果たす良書はすでに多数出版されているので、加えて女性でも読みやすい本にしたいというのがひとつ、もうひとつは、バーやパブでウイスキーを飲み比べることが楽しくなるような本にしたいという狙いがあります」
特に「好みのウイスキーを見つける」章は、自分好みのウイスキーの見つけ方がわからないという人におすすめのページ。
ウイスキープロフェッショナルの藤井達郎さんと4代目「マスター・オブ・ウイスキー」倉島英昭さんの監修のもと、ウイスキーを飲み比べるときの基準になる「味のバランスのよいボトル」を紹介するページや、3種類を飲み比べながら好みの傾向を探るコーナーなどがあります。
「ひとりで飲むとお酒との距離が近づく気がしています。バーに通うと、バーテンダーさんも、こちらが頼むお酒の傾向や予算感などを汲み取って提案してくださるようになりますしね」と、自身もウイスキーが大好きという小笹さん。
バーやパブを、職場から家へ帰るときや、家から友達と約束した場所に向かうときなどの途中に立ち寄る「止まり木」のように気軽に使ってほしいと言います。
知れば知るほど謙虚になるお酒
「ウイスキーを少し知ることで、ひとりでも楽しめる場面が広がると思います」と言うのは、元プロボクサーという異色の経歴をもつ監修者の藤井さん。
「長い歳月を樽の中で過ごすウイスキーは、時代をタイムトリップするように楽しむことができます。芳醇な香り、豊かな樽の味わい、長い余韻、ウイスキーの味わいとともにその時間と物語に想いを馳せてみてください」
もうひとりの監修者の倉島さんは「バーでひとりで過ごす時間は、背筋を伸ばして自分と向き合う大切なひとときになる」と言います。
ウイスキーの魅力については「それぞれのお酒に魅力がありますが、ウイスキーは知れば知るほど謙虚な気持ちになります。そういう意味で、私にとって特別な位置にあるお酒だと思います」と語ってくれました。
最後に、監修者のふたりにそれぞれの「推しウイスキー」を尋ねてみました。
藤井さんは「ザ・グレンリベット12年」。
「『スコッチの父』とも呼ばれ、英国政府公認第一号蒸留所といわれるウイスキーです。フルーツを思わせる華やかな香り、バニラ、若葉のような瑞々しさがスペイサイド(スコットランドの地域名で、シングルモルト・ウイスキーの蒸留所が多く揃う)の緑を感じさせてくれます」
倉島さんは「バランタイン17年とアードベッグ ウーガダール」。
「ウイスキーはバランスがとても大事だと思うのですが、『バランタイン17年』は 伝統と技術が完璧なバランスで融合している1本です。『アードベッグ ウーガダール』は、手懐け難い野蛮な部分と艶のある魅惑的な美麗な部分が共存している、私の好きなウイスキーのひとつです」
巻末には、全国の「はじめてのひとり飲みにもおすすめ やさしいBAR&PUBリスト」が掲載されています。この本を片手「ひとりウイスキーデビュー」を飾ってみてはいかがでしょう。