「アニメ聖地巡礼」がなぜ注目されるのか? その経済効果とは

『ラブライブ!サンシャイン!!』のラッピングバス

アニメやマンガ、ゲームなどの物語の舞台を旅する「聖地巡礼」。2016年に新語・流行語大賞にノミネートされ、2017年には観光庁系の団体が「訪れてみたい日本のアニメ聖地88」を発表しました。すっかり地域振興の一手段として定着したと言えるでしょう。しかし、「なぜ今になって?」と感じている人もいるかもしれません。

実はこうした動きは、昔からありました。映画の世界では、観光が大衆化した戦後から始まっています。例えば、高倉健主演の映画『幸福の黄色いハンカチ』(1977)が大ヒットしたあと、舞台となった北海道夕張市には多くの観光客が訪れました。

歴史をたどれば、少なくとも1000年前にさかのぼることができます。平安時代に菅原孝標女(すがわらのたかすえのむすめ)が書いた『更級日記』では、上総国(現在の千葉県)で幼少期を過ごしていた作者が『源氏物語』の話を義母から聞かされ、舞台となった平安京に行きたいという思いがつづられています。物語の舞台を訪れてみたい、という思いは、今も昔も変わらないものなのかもしれません。

(この記事は、2018年5月24日に旧DANROで公開されました。記事内の情報は当時のものです。新しいDANROへの移行についてはこちらをご覧ください)

四谷須賀神社(東京都新宿区)の境内に飾られた、作品にまつわる絵馬の数々
岐阜県飛騨市が『君の名は。』とコラボしたラッピングバス。バス会社と連携して実現させた

アニメにおいては、2016年の『君の名は。』の大ヒットによって、「聖地巡礼」という言葉は一気に社会的な注目を集め、広く知られるようになりました。ここで注意しないといけないのは、『君の名は。』の物語中では、積極的に舞台が明かされていないという点です。にもかかわらず、岐阜県飛騨市にある、飛騨古川駅や飛騨市図書館などには連日多くのファンが訪れています。

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河嶌太郎 (かわしま・たろう)

1984年生まれ。千葉県市川市出身。早稲田大学大学院政治学研究科修士課程修了。アニメコンテンツなどを用いた地域振興事例の研究に携わる。近年は「週刊朝日」「AERA dot.」「Yahoo!ニュース個人」など雑誌・ウェブで執筆。ふるさと納税、アニメ、ゲーム、IT、鉄道など幅広いテーマを扱う。DANROでは、アニメ・マンガ・ゲームの「聖地巡礼」について執筆する。

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