通販のダンボール箱、どうやって開けてる? おすすめの開梱ツール(ひとりと文具 7)
ある調査によれば、12月は1年で最も通販が伸びる時期だそうだ。
年末の忙しい最中にわざわざ寒い思いをしてお店まで行かずとも、家電や冬物衣料、クリスマスケーキにおせちセットも、すべて通販で届けてくれるんだから、考えてみれば当たり前の話である。
で、あちこちの通販サイトでポチポチ購入ボタンを押したら、その分ドサドサとダンボール箱が自宅に届くのは当然なのだが、さて皆さん、そのダンボール箱、どうやって開けておられるだろうか?
手でバリバリ開けてる? いや、届くのが待ち遠しかったのは分かるが、できれば止めたほうが賢明だ。ダンボールというのは端が意外と鋭いし、さらには冬場で空気が乾燥して皮膚がパリパリになっている。無理に手で梱包をこじ開けてると、いつの間にかスパッと指先をケガする危険性があるのだ。
ハサミやカッターナイフ? それもNGで、先の長い刃物をダンボールにねじ込むと、うっかり中の荷物まで切り込んで、使う前から駄目になるケースも多い。筆者の知人は、通販のパウダービーズ入りクッションでそれをやらかしてしまったことがあるそうだ。ダンボールをカッターナイフで切り開いたら、箱の中から白い細かな粒がザラーッとあふれ出し……想像するに、ちょっとした地獄絵図である。
選びに選んで自分用に購入した通販アイテムを、ワクワクしながら開梱するのも、ある意味大事な「ひとり時間」。それがうっかりミスで台無しになるのは悲しすぎるだろう。
じゃあどう開けるのが正解なのか、と言うと答えは簡単。専用の開梱ツールを使えばケガや荷物ダメージの危険性を極限まで減らせて、さらに最も手早いのである。
ダンボールを開けるなら専用の開梱ツールがマスト
もともとは流通の現場などで使われてきた開梱ツールだが、ここ数年の通販需要増に伴って、家庭用の製品というのも文房具メーカー各社から発売されている。
なかでも手軽さと使いやすさで最もおすすめなのが、デザインフィルの「ダンボールカッター」だ。
見た目はちょっと大きめの記念メダルぐらいの円盤で、使う際は真ん中からパカリと開くと、内側から三角形の小さな白いトンガリが露出する。これが、肝心の開梱用カッター刃となっている。
この刃を、ダンボールの合わせ目に貼られた梱包テープの上からサクッと突き刺してスーッと端まで引き切れば、あっという間に開梱完了。手で無理矢理バリバリとこじ開けるよりも遙かにスピーディである。
刃は高硬度のセラミック製で、高さ約4㎜。見るからにほんのちょっぴり、といった印象だが、この小ささが重要なポイントとなのだ。
一般的に通販で使用されているダンボールは、厚さが3~4㎜。それとほぼ同じ4㎜高のカッター刃であれば、ダンボールを貫通しても中身までは刃先が届かない。つまり、ダンボールと梱包テープは切れて中身は切れない、そういう絶妙のサイズというわけだ。
また、刃自体も金属刃のように鋭すぎないので、子どもが使っても怪我しにくい、というのもありがたい。
もうひとつ便利なのが、本体裏面にマグネットが付いている、というところ。
こういうコンパクトなツールは、いちいち使う時に探すのが面倒で、結局は手でバリバリ開けちゃう、なんてこともある。そうならないためにも、必要になった瞬間にサッと手に取れる定位置に置いておくのが、大事なのである。
例えば荷物を受け取る玄関先であれば、ドアに貼る。いつもダイニングで開けるなら冷蔵庫に貼る。マグネットがあれば、よく使う場所での定位置決めが簡単なのである。
ちなみに筆者の自宅では前述の通り、玄関ドア、ダイニングの冷蔵庫にプラス、自室のスチールデスクの計3カ所に貼り付けて運用している。(妻にナイショで買った玩具などを、バレないようこっそり自室で開梱する必要もあるから)
ところでこのダンボールカッター、ダンボールの開梱以外にもちょっとした別の使い道がある。
本体内側のフラットな面を紙の上で水平に置いて動かすと、コピー用紙などの“一枚切りカッター”としても機能するのだ。クーポン誌の切り抜きみたいなちょっとしたカット作業には、これが意外と使いやすい。
さらに裏技的なやり方になるが、この一枚切り機能を使えば、新品のDVDやCDを包んでいるシュリンクフィルムも同様に切れてしまうのである。あのフィルムはだいたい開け口が見つけにくく、開封しようとする度に毎回イライラするもの。それがスパーッと切れたら、かなり快感だ。
ただしこの方法、慣れていないと力を入れすぎてパッケージ面まで切れてしまうこともあるので、そこはいちおう自己責任でお願いする。
ところで、もしこのダンボールカッターを通販で買ったら、何を使って開けたらいいんだろう? という問題はありそうだ。
卵が先か、鶏が先か。今年最後の難問かもしれない。