なぜ「ひとり飯」や「ひとり酒」がダメなのか、不思議です
4月から2か月間つづいた3回目の緊急事態宣言。6月20日にようやく解除されることになりました。私の住む大阪では、飲食店のお酒の制限が少しゆるめられて、「1人か2人の客だったらお酒を出してもいいよ」ということです。東京も同様のようですね。
でも、お酒を提供してもらえるのは夜の7時まで。これって、会社で仕事をしている人は無理ゲーってことですよね?
緊急事態宣言が解除されても、まん延防止等重点措置、いわゆる「まん防」の制限は続くので、大阪の場合、飲食店の営業時間は午後8時まで、というのは変わりません。
コロナ対策って、こうして「時間」でコントロールするのが当たり前になっていますが、コロナウイルスは昼でも夜でも同じように活動しますよね? 時間にこだわるのは、違和感があります。
ひとりで黙って食べてお酒を飲むなら、感染リスクは低いはず
私は、「ひとり」で黙食をするなら時間の制限は必要ないのでは?と思うのです。
新型コロナで「マスクなしで唾液が飛び交う会食は危険!」ということはよくわかりました。大人数の会食はたしかに感染リスクが高いでしょう。
しかし同じ外食でも、ひとりで黙って食事をして、誰とも会話しないでお酒を飲むのなら、リスクはとても低いはずです。
だからこそ、私は「ひとりご飯」や「ひとり酒」をもっと推奨すべきではないかと思っています。
たとえ時間の規制がゆるくなったとしても、「お酒の提供は7時まで」「お店の営業は8時まで」ということだと、結局、飲食店はやっていけません。
時間を厳しく制限する代わりに「ひとりで飲食」を推奨していけば、感染対策をしつつ、飲食店を応援できるのではないでしょうか。
1年間で150軒、ひとりで飲食店を応援してSNSにアップ
私はもともと、ひとりで外食することが多かったのですが、昨年6月、コロナ禍で苦しい飲食店を応援したいと考えて、「ひとりで大阪の飲食業界を応援する会」を立ち上げました。会といっても、私、ひとりです。
活動は、ひとりで食事に行ってFacebookにお店情報をアップするだけ。この1年間で約150軒のお店を紹介してきました。
最初は、大阪市内の自宅から徒歩で行けるご近所の店ばかりだったのですが、だんだんと兵庫や京都のお店も混ざるようになりました。仕事の「ついで」に訪れた飲食店の写真をアップしました。
この「ひとりで大阪の飲食業界を応援する会」の投稿に対する「いいね」は平均115個。そんなにたいした数字ではないかもしれませんが、私の他の書き込みよりもずっと多くの「いいね」がつきます。たぶん、みなさんも飲食店を応援したいのでしょう。。
ときどき、お店の方から「こないだ、Facebook見たって来てくれたお客さんいたで」と言われることもあり、それをきっかけに仲良くなれることもありました。
「ひとり外食」は「ひとり旅」と似ています。
誰かと一緒に行くと、どうしても相手との会話に意識が向いてしまいますが、ひとりで食べると、お料理の細かいことや景色を楽しむゆとりができますし、考えごともできます。
また、旅行と同じく、SNSで写真をアップすれば「美味しそう」「行ってみるわ!」と反応があったり、「**も美味しいよ」といった情報をもらえたりします。食事のときはひとりでも、ネットで他の人と情報を共有することができるのは楽しいものです。
「ひとりで飲食業界を応援する会」が全国に広がってほしい
新型コロナになって良かったことを挙げるとすれば、「ひとりでは行きにくかったカップルだらけのお店」に、ひとりでも行きやすくなったこと。こんなご時世だからこそ、これまで気になっていたけど行きづらかった店に、ひとりで行ってみるのはオススメできます。
私はお酒を飲みながら、いろいろな人たちと賑やかに話すのも大好きです。でも、ひとりでご飯やお酒を味わいながら、ゆったりと過ごすのもとても素敵な時間の使い方だと思います。
「ひとりで飲食業界を応援する会」が大阪だけでなく、ほかの地域にもできて、自分の地域の飲食店をひとりで応援する人が増えてくれるといいなと、心から願っています。