ひとりでも豊かに生きる! 新基準「ソロ活」漫画が連載開始
近年、結婚せずに単身で生きる人が増えています。国立社会保障・人口問題研究所によれば、生涯未婚率(50歳までに一度も結婚していない人の比率)は2015年時点で男性は23.37%、女性14.06%と過去最高の数値となりました。今後もさらに増えていくことが予測されています。
こうした中、豊かな単身生活を送るための「ソロ活」をテーマにしたウェブ漫画の連載が10月6日、マンガアプリ「マンガZERO」で始まりました。漫画家・なつみ理奈さんの『ソロ活!』です。株式会社Nagisaが運営する「マンガZERO」の青年誌レーベル「ジヘン」に掲載。第1話は無料で公開されています。
主人公は結婚に戸惑いを感じる32歳の女性
主人公の田中紫陽花(たなか・あじさい)は、仕事をバリバリこなす32歳の会社員。周りの目をあまり気にしない堂々とした性格です。友人の結婚式に参加した日は、ドレス姿のまま出社して同僚を驚かせます。上司から食事に誘われたときはさらりとかわし、ひとりでラーメンを堪能。
そんな彼女には、10年間付き合っている彼氏がいます。結婚式をあげたばかりの友人は紫陽花に「手遅れになる前に結婚すべき」とアドバイス。母親からも「結婚はまだ?」とのメッセージが届きます。
しかし、もし結婚したら、名前をつけて愛でる観葉植物と会話できないし、トイレはドアを閉めないといけない。部屋で下着姿で過ごすこともできない。そんなことを考えながら、結婚にはどこか堅苦しさを感じています。
ある日、彼女は勤務先の会社から「ソロ活」プロジェクトのリーダーに抜擢されます。「2040年、人口の4割が独身になる」との説明を受け、単身世帯の増加に関する調査と分析を命じられました。
第1話のストーリーはここまでですが、第2話以降では取材のために男性だけのシェアハウスに潜入するなど、「ソロ活」プロジェクトの仕事に奮闘する彼女の姿が描かれるとのことです。
「新しい生き方の選択肢を提示したい」
作者のなつみ理奈さんは、「ソロ活」の漫画を描くことになった背景を次のように語っています。
「現代は『女性が家事担当で、男性が仕事担当』といった依存しあう関係の家族ではなく、共働きで財布が別など、各々が自立しながら家族になる形が増えています。結婚をする意味、結婚生活を送る意味自体が問われる時代になったと感じています。そんな変化を肌で感じている読者の方には、きっと面白く読んでいただけると思っています」
さらに、読者に向けては、次のように語っています。
「結婚をするかしないか迷っている人だけではなく、全ての人に読んでほしいです。事情があってソロの人、離婚してソロの人、モテなくてソロに落ち着いた人、やりたい事に全力を尽くしたいからソロを希望する人、いろんなソロが登場します。これから確実に増えるソロの人への理解と、新しい生き方の選択肢を提示できる作品になればいいなと思っています」