「ひとり時間」にオススメの本は? DANROのオーサーに聞いてみた(4)

ひとりの時間を読書で過ごすとしたら、オススメの本は? そんな質問をDANROのオーサーたちに投げかけた企画の第4弾。今回も10作品を紹介します。

新型コロナウイルスが我々の生活を大きく変えましたが、オーサーからは、コロナに関連する本が推薦書としてあがりました。

そのほか、「自分の感受性ぐらい/自分で守れ/ばかものよ」と投げかける詩集や、森の近くでの暮らしをゆるゆると描く漫画など、さまざまな本がピックアップされています。

マリス博士の奇想天外な人生/キャリー・マリス

推薦したオーサー:清水美奈

新型コロナのニュースで誰もが知る「PCR法」を発明し、ノーベル化学賞を受賞したマリス博士の自伝。次々と飛び出す破天荒なエピソードが楽しいのはもちろん、日々を過ごす上で励みになるメッセージも散りばめられている。

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清水美奈 (しみず・みな)

ライター。1983年千葉県生まれ。写真週刊誌記者、PR会社勤務を経てフリーランス。バイオ、ヘルスケア、ビューティーなど科学技術と産業・社会の動向をウォッチし、メディアなどで書いています。高校まで団体競技のバレーボールをしていましたが、大学時代は個人競技であるアマチュアボクシングの選手でした。減量のため通っていたのがきっかけで、銭湯めぐりが趣味になりました。好きな「本日の湯」は薬宝湯です。

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ヒトがいまあるのはウイルスのおかげ!/武村政春

推薦したオーサー:関口威人

コロナ禍で読んだウイルス関連本で圧倒的に面白かった。2019年刊行時点の最新の研究成果も盛り込まれ、コロナについて深く、正確な情報を得られた。

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関口威人 (せきぐち・たけと)

1973年、横浜市生まれ。中日新聞記者を経て2008年からフリージャーナリストとして独立。名古屋を拠点に雑誌やネットメディアに寄稿。2016年から「なごやメディア研究会(なメ研)」を主宰、18年には地元ライターやカメラマンによる取材チーム「Newdra」を結成。ドアラの中の人になってバク宙をするのが夢。

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自分の感受性くらい/茨木のり子

推薦したオーサー:園田昌也

いいね、RT、同調圧力。現代SNS社会から自分の感受性くらいは自分で守ろう。茨木のり子には「一人は賑やか」という詩もあります。

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園田昌也 (そのだ・まさや)

弁護士ドットコムニュース記者。昭和62年生まれの「ゆとりのフロントランナー」。学生時代にネットメディアでこたつライターを経験。地方紙の文化部(芸能班)記者をへて、現職。転勤族だったので、赤羽を「地元」にせんと日夜飲み歩いている。

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漫画原作者・狩撫麻礼/狩撫麻礼を偲ぶ会

推薦したオーサー:石井政之

狩撫麻礼先生の大ファンだった。20代のビンボーライターだったときに、「ボーダー」を読んで衝撃を受けた。反体制だけど、政治活動を斜めにみる、庶民感覚を忘れない、そしてユーモアがある。その作風が素晴らしかった。

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石井政之 (いしい・まさゆき)

ノンフィクションライター。1965年愛知県生まれ。『顔面漂流記』、『肉体不平等』、『自分の顔が許せない!』、『見つめられる顔 ユニークフェイスの体験』など多数。外見に特徴のある当事者の取材がライフワーク。

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100分 de 名著 カール・マルクス『資本論』/斎藤幸平

推薦したオーサー:中村洋太

「資本主義は限界にきている」という言葉をよく耳にしていたが、そのことの意味がこの本を読んでよくわかった。同じ著者の『人新世の資本論』もおすすめだが、それよりもわかりやすく書かれている。これからの時代を考えるうえでおすすめしたい。

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中村洋太 (なかむら・ようた)

ライター。旅行情報誌の編集とツアーコンダクターの経験を経て、フリーランスに。これまでに自転車で西ヨーロッパ一周、アメリカ西海岸縦断、台湾一周を達成したほか、東海道五十三次600km徒歩の旅も。

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熱源/川越宗一

推薦したオーサー:夏目健司

直近で印象深かった作品。樺太アイヌがテーマの直木賞作品。魅力的な登場人物とリアルな描写にぐいぐいと引き込まれる。

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夏目健司 (なつめ・けんじ)

愛知県名古屋市在住のカメラマン兼ライター。バイク、クルマ雑誌の取材を中心に活動中。趣味はバイクやアウトドア。毎年夏にはバイクのキャンプツーリングを楽しんでいる。ケッコン歴無しのアラフィフ男目線(?)で多様なテーマに挑戦中。1971年生まれ。

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センセイの鞄/川上弘美

推薦したオーサー:黒澤あゆみ

一人で飲んでいるときに読むのにぴったりの小説でした。アラフォーの独身女性ツキコさんが居酒屋で一人酒をしていると、高校時代の国語の先生と再会する。それから歳の離れた男女の静かな交流が始まる。自由な二人。夜。言葉とお酒。素敵な距離感。インテリで風変わりなセンセイも、センセイの前では子供のようになれたツキコさんも、静謐でかわいらしくて、笑えて、愛おしい。小説という閉じられた時間のなかで、二人がずっと幸せに居てほしいと願ってしまいます。孤独を優しく撫でられるような、どこか満たされた気持ちになれる物語です。

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黒澤あゆみ (くろさわ・あゆみ)

早稲田大学を卒業した哲学好きのライター。茨城県生まれ。

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人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている/ふろむだ

推薦したオーサー:山本剛史

本書で紹介される「錯覚資産」は人と仕事をする上でとても大切。仕事において成果だけでなく、錯覚資産を蓄積できるように日頃から取り組んでいる。(大多数の人は他人の能力を正確に把握することが難しい)

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山本剛史 (やまもと・たけし)

1987年生まれのエンジニア。現在は朝日新聞社のバーティカルメディアの広告運用やアドテクノロジーの実装を担当。インコを飼い始めたことをきっかけに、インコに関する情報をまとめたサイトを運営中。愛玩動物飼養管理士1級、バードライフアドバイザー2級。愛鳥はテレビ出演経験あり。

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週末、森で/益田ミリ

推薦したオーサー:須田仁之

ゆるい漫画で読みやすい。ひとりで森に行くのは個人的にもオススメ。

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須田仁之 (すだ・きみゆき)

1973年茨城県生まれ。ソフトバンクグループの経営企画、アエリア社取締役CFOを経て、複数ITベンチャー企業の社外役員やアドバイザー歴任。エンジェル労働家(?)。趣味はひとり街歩きやせんべろ呑み。2019年2月に初の著書『恋愛依存症のボクが社畜になって見つけた人生の泳ぎ方』を出版。

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子どもを連れて、逃げました。/西牟田靖

推薦したオーサー:西牟田靖

シングルマザーのみなさんの苦境だけでなく、戦後~高度成長期~現在という時代の移り変わりの中で家族像、ジェンダー観がどう変わってきたのかについて、読めば理解できると思います。

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西牟田靖 (にしむた・やすし)

ライター。日本の旧植民地に残る日本の足あと、領土問題や引揚など硬派なテーマに取り組んでいるうちに書斎が本で埋まる。最新刊は『子どもを連れて、逃げました』(晶文社)。そのほかの作品に『僕の見た大日本帝国』『誰も国境を知らない』『本で床は抜けるのか』『わが子に会えない』『極限メシ』『中国の「爆速」成長を歩く』など多数。

>>>西牟田靖の別の記事を読む

今回はここまで。第5弾は、別の記事で改めてお伝えしたいと思います。

【第1弾】「ひとり時間」にオススメの本は? DANROのオーサーに聞いてみた(1)

【第2弾】「ひとり時間」にオススメの本は? DANROのオーサーに聞いてみた(2)

【第3弾】「ひとり時間」にオススメの本は? DANROのオーサーに聞いてみた(3)

【第5弾】「ひとり時間」にオススメの本は? DANROのオーサーに聞いてみた(5)

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