男42歳、それでも僕が結婚したい7つの理由

それでも結婚したい(イラスト・古本有美)
それでも結婚したい(イラスト・古本有美)

東京都内に住むアラフォーの男性ライター、フミヤさん(仮名)。30代後半から婚活を始めましたが、なかなかうまくいきません。最近では「婚活疲れ」を感じているといいますが、それでも結婚を諦めたくないそうです。なぜ、それほど結婚したいと思うのでしょうか。本音をつづった文章を寄稿してもらいました。

大人になったら自動的に結婚していると思っていた

一日の仕事を終えてベッドに入ります。今日の取材は大変だった。明日は忘れずに、あれをやらなきゃ…と、つらつらと考えていると、ふと孤独感が襲ってきました。

気が付けば自分も40代前半。いつまでこんな生活が続くのでしょう。あと20年後か30年後になるか、それは分からないけれど、死ぬときまで孤独な生活が続くのでしょうか。

小学生のころは、大人になったら、自動的に社会人になって、自動的に結婚して、自動的に妻や子供に囲まれた生活になると思い込んでいました。それは甘い考えだったと思い知らされています。

30代の頃、私は会社員を辞めてフリーライターとしての仕事に集中していたのですが、そんなことをせずに会社員として真面目に婚活してれば良かった…。そんな風に思うことすらあります。

今回、「僕が結婚したい7つの理由」というお題で書いてくれと、DANRO編集部から依頼されました。自分自身のことを書くのは非常に苦手で、あまり筆が乗らないけど、つらつらと書いてみることにします。

(1)孤独だから

分かりやすい理由ですね。別に結婚しなくてもいいのだけど、とりあえず誰かと一緒に生活したい。そのためには「結婚」という制度を利用した方が便利なのではという考えです。「家に帰って誰かがいたら気持ち悪い」と、社会学者の古市憲寿さんは言っていたけれど、僕は家に帰って家族がいたら普通にうれしいです。

(2)うらやましいから

高校の仲良かった同級生や、会社の同僚も多くは結婚しています。みんな結婚生活は大変だと振り返るけれど、正直言ってうらやましい。ダメで元々だし、ストレスも多いかもしれないけれど、誰かと一緒に生活してみたいです。

(3)両親が楽しそうだったから

なぜ結婚生活に憧れを持っているからというと、子どものころに両親に育ててもらった記憶が楽しかったからでしょうね。学校生活では全く馴染めなかったけど、家では甘やかされて育ったので楽しかった記憶があります。父親が長期間の夏休みを取れる仕事だったので、ワンボックスカーに乗って家族で車中泊しつつ海や山に行った覚えがあります。両親の結婚生活が楽しそうだったので憧れを抱いているということでしょうか。

(4)子供が欲しいから

突き詰めると一番大きい理由はこれかなぁ。僕は小学生のときから死ぬのがすごく怖くて、夜中に夢うつつの状態で考え込んでしまって、突然叫びだすことがしばしばありました(最近では夜驚症というらしいですね)。大人になってからは、発作の回数はかなり減ったのですが、潜在的に死ぬのがめちゃくちゃ怖いです。

死ぬのがなぜ怖いのかというと、自我がなくなるからです。かといって、黄泉の世界や生まれ変わりを信じる宗教にはリアリティを持てず、結局のところは、死んだら自我はなくなると考えるのが自然でしょう。

多分僕が死ぬまでに不老不死の技術が開発されることはなさそうなので、死ぬのは仕方が無いとして、この世に何か生きた証は残したい。子孫にDNAを伝えることができれば、自分の死も無駄死にではないか…と思っています。

まあ、よくよく考えてみると、結婚したところで、子供ができるとは限りません。遺伝子にしたって僕の兄には子供がいるので、近縁の遺伝子は次世代に繋がっているし、創作活動で世に残るものを作り出せればいいのかもしれませんね。

(5)子供と生活したいから

上の理由とは近いのですが、子供を遺伝子を伝える道具としてしか見ていないのか…と言われそうだったので、ちゃんと子供と生活したいということを書いておきます。外出して家族連れで散歩している人を見ると、親子ともにすごく楽しそうにみえます。

正直言うと、自分が子供のときに、周囲の子供たちから浮いていたので、子供相手のコミュニケーションには自信がありません。そのため、子供全般はあまり得意ではないのですが、自分の子供だったら別な気がします。子育てはきっと大変なんでしょうけど、子供と生活するという現実には代えがたいように思います。

(6)仕事に限界を感じてきた

30代前半の頃まで、僕はフリーライターとして食うや食わずの仕事をしていました。「この本を書き上げたら結婚するんだ」などと遠い目で、思っていた時期もありました(その本は未だに完成のメドが立っていません)。

今も会社員の記者として仕事をしているのですが、どんなに頑張っても「これに何の意味があるのだろうか」と空しさを感じてしまうのです。どんなに仕事の実績を積み重ねても、全ては自分の生活費に消えていきます。

もし、一緒に生活する家族ができて、その人のために仕事して対価を得ることができたら生きがいを感じられるような気がします。

(7)婚活に疲れたから

これを言ってしまうと元も子もないのですが、30代後半から延々と婚活に時間を費やしてきて精神的に疲弊してきました。週末のほとんどを、結婚相談所やオンラインの婚活サービスで出会った人と会っているのに、なかなかマッチングしない日々がもう何年も続いています。早くいい人を見つけてゴールするか、すっぱり諦めるかしたいものですが、もう少し頑張ってみます。

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