完全個室で「ひとりエステ」 自分で業務用マシンを使って「エステ三昧」
ひとりカラオケなど、おひとりさま向けのサービスに注目が集まっていますが、美容業界では「ひとりエステ」のサービスも登場しています。株式会社博心が運営する「じぶんdeエステ」です。現在は東京(新宿、上野)、神奈川(横浜)に店舗があります。1月11日に東京・渋谷に新しい店舗がオープンします。
エステといえば、プロのエステティシャンに施術をしてもらうのが普通です。しかし、「じぶんdeエステ」はその名の通り、エステティシャンではなく自分自身で行うセルフサービスのシステムです。個室にひとりで入り、自分でマシンを使って体のケアをします。
エステティシャンに頼らない分、通常よりも料金が低く設定されているのが特徴です。フィットネスジムのように通い放題で、月額5980円〜1万1800円の各種コースが用意されています。店での様子がインスタグラムに多数投稿されるなど、美容に関心の高い女性を中心に話題になっています。
あらゆるサービスが「セルフ化」する時代
「じぶんdeエステ」は女性限定。大手エステサロンや美容外科で使用している高性能の業務用マシンが使えるとのこと。1号店は東京・麻布十番に2017年4月にオープンしました(18年3月に新宿に移転)。博心の古川美佐子社長は、セルフエステを始めた理由を次のように語っています。
「今の時代はセルフレジやセルフガソリン、個人売買のメルカリなど様々なサービスやモノ・コトが『セルフ化』し、『個人向け』になっている世の中の流れがあります。高額で敷居が高かったエステ業界ですが、業務用マシンをセルフで施術することによって、誰でも『エステ三昧』できる。そんな世の中に変えていきたいという思いから、『世の中の美容格差をなくす』というコンセプトのもと、『じぶんdeエステ』を運営しています」
今回オープンする渋谷モディ店には、36の個室があります。個室内に、全身鏡と椅子、エステマシンを設置しています。超音波を当てて脂肪を分解する「キャビテーション」や、血行の流れをよくして脂肪燃焼を促す「ラジオ波」などの施術ができます。
個室には説明動画入りのタブレットが設置されているため、初めてでも安心して利用できるとのことです。それでもわからないことがあれば、部屋のタブレットを通じてスタッフに連絡することができます。
また、古川社長は「完全個室なので、自分と向き合える時間になる」としながら、次のように話しています。
「自分の身体に、自分でマシンをあてることにより、自分の食事量などの生活習慣を振り返ることができます。『最近ストレスで食べ過ぎてしまったから、頑張ってマシンを当てよう! ではなぜストレスがたまってしまったのか? 彼氏にフラれたからやけ食いしてしまったからだ!』など、外見だけでなく内面的、精神的にも自分と向き合うキッカケになるでしょう」
ひとりの「こそこそエステ」がモチベーションに?
「じぶんdeエステ」はほとんどのお客さんが「おひとりさま」とのことです。古川社長はその理由を次のように分析しています。
「女子特有の『美容もダイエットもなにもやっていないよー!』と言いつつ、実はエステに通い詰めているという『こそ勉』ならぬ『こそこそエステ』によって、ひとりでこっそり頑張って、周りに抜け駆けして綺麗になる。それが逆にモチベーションになっている方が多いと思います。『あの子がポテチを食べながらテレビを見ている間、私はじぶんdeエステで自分に磨きをかけるぞ!』といったところです」
また、ひとりで来たとしても「ひとりだと感じない」空間だと語ります。古川社長はお客さんに向けて、次のように話しています。
「それぞれの個室で一緒に頑張る仲間がいます。見えなくて、友達でもないけれど、同じ空間に、ひとりでじぶんに向き合う仲間がたくさんいます。ひとりだけど、ひとりではありません! みんなで一緒におひとりさまを楽しみ、自分自身の悩みやコンプレックスと向き合い、よりレベルアップした自分を目指す。そんな空間です。
今までエステに行ったことがなかった方、金銭的理由で続けられなかった方、エステティシャンに身体を見られることに抵抗があった方、家庭用美容機器じゃ物足りない方などにぜひオススメしたいです」