毎朝「カップ麺」を食べ続けて4年の男性 「健康は気になるけれどやめられない」

毎朝カップ麺を食べて、写真をフェイスブックにアップしている
毎朝カップ麺を食べて、写真をフェイスブックにアップしている

日清食品の創業者、安藤百福(あんどうももふく)さんが世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」を作ってから、約60年。NHKの朝の連続テレビ小説「まんぷく」の影響もあり、チキンラーメンは2018年に過去最高の売り上げを記録したそうです。日清食品は1971年に「カップヌードル」を発売。いまやスーパーやコンビニには、ラーメンだけでなく、うどんや焼きそば、パスタなど、さまざまなカップ麺が並ぶようになりました。

大阪狭山市に住む会社経営者・山田浩さん(58歳)は、遠方への出張時などを除き、毎朝、カップ麺を食べ続けています。「朝カップ麺」を始めてから、はや4年。通算1000食以上は食べています。なぜカップ麺を食べ続けるのか。山田さんにその魅力について聞きました。

イチローの「朝カレー」がきっかけ

――フェイスブックに毎朝、カップ麺の画像とコメントをアップしていますが、はじめたきっかけは何だったのでしょうか。

山田:いつも、犬の散歩から帰ったら朝ごはんを食べるのですが、妻はまだ寝ているので、「自分で作ることができて、簡単でうまいものを食べよう」と思ったんです。カップ麺を食べ始める前に、野球のイチロー選手が毎朝カレーを食べていると聞いて、「朝カレー」を始めてみたんです。でも、レトルトカレーはアイテムが少なくて、あまり長く続けられませんでした。そこで、アイテム数の多いカップ麺を食べることにしたんです。

毎朝カップ麺を食べている山田浩さん
毎朝カップ麺を食べている山田浩さん

――必ず、コンビニで売っているカップ麺を食べていますね。

山田:そうです。スーパーでは、まず新商品を見かけることがありません。たぶん、市場調査をするためにコンビニに新商品を置くのでしょうね。新しい商品が次々と出てくるのですが、パッと出て、パッと消えてしまいます。冷凍食品などと違って、日々進化するのが楽しいんです。定番商品に依存していないスタイルに興味をそそられます。

――カップ麺だけでなく、ラーメンにも詳しいですよね。

山田:以前から、ラーメンマニアの方のブログをよく見ていて、休みの日に娘と一緒に食べ歩きしていたんです。カップ麺が、行ったことのあるラーメン屋さんとのコラボ商品だと、「あ~、やっぱり実店舗のほうが断然うまいなあ」と思うこともあります。逆に、カップ麺を食べて、「この店に行ってみたい」と思うのも楽しみのひとつです。とにかくラーメンが好きで、朝「ラー活」をして、昼はお店でラーメンを食べることもあります(笑)

タイマーではかって時間通りにフタを開ける

――そんなにラーメンばかり食べていて、飽きないですか。

山田:毎朝、同じ味だったら、飽きたかもしれません。でも、ラーメンといっても、しょうゆ、塩、豚骨をベースに、そこからたくさん派生しているので大丈夫なんです。もともと飽き性なんですけどね(笑)。座右の銘は、「知識は広く浅く、興味のあるものはより深く」。好きなことは、とことん突き詰めるタイプなんです。でも、たまに焼きそばやうどん、そばを食べると、少しホッとします。

――おいしく食べるコツってあるんですか。

山田:おいしい、まずいというより、必ず熱湯を入れて、タイマーをかけ、時間どおりにフタを開けて、後入れのスープや具材を入れて食べます。それほど味に違いは出ないと思いますが、麺の伸びが格段に違うんです。

チキンラーメンは別ですが、生卵も入れません。生卵を入れると温度が下がったり、卵の味が本来の味を邪魔したりするので、基本の作り方と同じように作った上で、おいしいものはおいしいと書くようにしています。まずいなと思っても、企業努力をくんであげたいので、まずいとは書きません。

――毎朝ラーメンで、昼もラーメンのときがありますが、健康のことは気になりませんか。

山田:既に高血圧なんですよ。朝の「ラー活」を始めた直後から気にしていて、愛犬が生きている間だけ続けよう、亡くなったらやめようと思っていたんです。去年、愛犬が亡くなったのですが、フェイスブックにアップしたのがよくなかったのか、やめられない。でも、やっぱりカップ麺が好きだから、それでもいいと思っています。

この記事をシェアする

渡辺陽 (わたなべ・よう)

大阪芸術大学文芸学科卒業。「難しいことを分かりやすく伝える」をモットーに医療から気軽に行けるグルメ、美容、ライフスタイルまで幅広く執筆。医学ジャーナリスト協会会員。ダイエットだけでは飽き足りず、マラソン大会出場を目指して、パーソナルトレーナー指導のもと、ひとり黙々とトレーニングに励んでいる。

このオーサーのオススメ記事

支え合い生きてきた愛犬の死が教えてくれたこと(老犬介護記・下)

ひとりと1匹、介護の幸せをかみしめて過ごした(老犬介護記・上)

「僕が何でも知ってるわけではない」路地裏の古書店が拓く「ひとり世界」

「マインドフルネスヨガ」やってみた ひとり瞑想で脳をストレスから解放

乳がんで左の乳房を部分切除。ひとりの闘病の末に得られた「新しい人生」

35歳で食道がん、死への恐怖と戦う先に見えた灯火

渡辺陽の別の記事を読む

「ひとり飯」の記事

DANROクラブ

DANROのオーサーやファン、サポーターが集まる
オンラインのコミュニティです。

もっと見る