生理をオープンに語れる社会を目指して、ユニ・チャーム長井千香子さんに聞く

生理をテーマにした漫画が人気を博したり、百貨店に生理に着目した売り場がオープンするなど、日本では今、「生理をオープン」にしようという動きが活発になっています。こうしたなか、ユニ・チャームは2019年6月、「#NoBagForMe」(紙袋はいりません)プロジェクトを始めました。
女性が生理用品を購入する際に、中身がわからないよう紙袋に入れて商品を手渡されますが、このプロジェクトは「包まなくてもいい」という価値観を提案するもの。同社は、紙袋で生理用品を包む必要性を感じさせないパッケージのデザイン作りに取り組んでいます。
プロジェクトは大きな反響を呼び、賛否の入り混じった社会的な議論へと発展。そんな状況をどう見てきたのか、また、プロジェクトの向かう先はどこなのか。ユニ・チャームで生理用品『ソフィ』のブランドマネージャーを担当する長井千香子さんに話を聞きました。
「いいね、やろう!」という雰囲気が生まれた
ーー「#NoBagForMe」は大きな反響でしたね。そもそも、どうしてこのプロジェクトを始めようと思ったのですか。
長井千香子さん(以下長井):タンポンの担当者が発案したのがきっかけです。日本ではそもそもタンポンの使用率がすごく低くて、まだ4人に1人しか使っていないという状況です。生理ケア用品にもいろんな選択肢があるということを知ってもらえたら、もっと女性たちの生活が良くなるんじゃないかと考えました。でもその前に、生理のことを気軽に話せる社会の実現を目指すのが先だ、ということになり、このプロジェクトを立ち上げました。
ーー入社以来『ソフィ』ブランドに関わっていらっしゃるとのことですが、学生時代からそういう思いを持っていらっしゃったのですか?
長井:私は中学2年生で初潮が来たんですが、平均より遅いので心配なこともあり、けっこう生理に関心があったんです。いざ始まったら、それまで何でも男子と同じことができると思ってきたのに、気にしなくちゃいけないことが多くなって、「なんで女子だけ?」 と、ショックで。
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