料理が嫌いな「ひとり暮らし」の人間は調味料をすぐ捨てよ

調味料をたくさん捨てた。

正しく書くと、とっくに古くなったのに、なぜか捨てられずに冷蔵庫や流しの下に残っていた調味料をたくさん捨てた、である。

ビン入りの調味料はまだ捨てられていないものが残っているが、流しの下も冷蔵庫の中もかなりスッキリした。

「使わない調味料」がどんどんたまっていく

独り暮らしで、レトルトカレーやツナ缶ご飯など、何の創意工夫もない自堕落飯を食べている僕のような人間にとって、調味料は「たまにしか使わないもの」である。

醤油、ソース、マヨネーズ、うま味調味料といったあたりはそれなりに使うのだが、それ以外の調味料はほとんどワンポイントでしか使わない。

そして、次に使おうと思ったときには「もう古いしなー」となって、新しい調味料を買うはめになる。

チューブの薬味とかであれば、新しいのを買ってきた時点でゴミ箱に投げ込んでしまえばいい。問題は、みりんや料理酒、めんつゆといったペットボトル類や、オリーブオイルなどの大きなビンに入った調味料である。

少し前まで、そんなボトルで流しの下がいっぱいになっていた。それを見て、気が滅入ってしまった。

必要になるたびに調味料を買い足して、流しの下にしまうのだが、しばらくするとその存在を忘れてしまう。そんなことが大半だった。

料理嫌いが料理に託した「夢の跡」

冷蔵庫に入る小さい調味料も同じだ。

あるとき、麻婆豆腐の素なしで麻婆豆腐作ろうと急に思い立ち、豆板醤などをそろえるが、一度使ったら最後、二度と使うことはない。だいたい「豆板醤」なんて、麻婆豆腐や麻婆茄子を作るとき以外、いつ使うというのか。

料理好きなら「アレにも使える、コレにも使える」と思いつくのかもしれないが、僕は別に料理好きというわけではない。じゃあ何で料理をしているかといえば、食費を安く抑えるためだ。それ以外の何ものでもない。

3食外食でも大丈夫なほどにお金に余裕があれば、毎食でも外食したい。そうすれば家で調理する必要もない。調理の必要がなければ、フライパンの油汚れと格闘する必要もない。

サバの味噌煮にチャレンジしたこともある

しかし、せっかく料理をするのであれば、少しでもおいしい料理を食べたいし、どうせなら今まで作ったことのない料理にも挑戦したい。そう考えると、どうしても調味料が増えていってしまうのである。

いわば、冷蔵庫の隅や流しの下に残った大量の調味料は、料理嫌いが料理に託した夢の跡と言えるだろう。

調味料を放置しておくと風味が悪くなる

砂糖や塩は賞味期限がないことで知られている。だが、それも未使用の状態で適した環境に置かれたときに意味がある話だ。

今の家に暮らし始めた年前に買って、密閉瓶に入れていた砂糖は数年前には変色していたので、これも先日捨てた。

ましてや、賞味期限のある調味料は、一度使って長く置いておけば、どんどん変質していく。みなさんも最初は赤みがかっていた醤油が、徐々に黒く濃くなっていくのを見たことがあるだろう。

にもかかわらず、開栓後の調味料を「賞味期限が残っているから大丈夫だろう」と使い続けてしまうと、うっかりカビを食べてしまうこともある。

それ以上に、僕にとっては「開封後に時間が経つことで風味が悪くなる」ことが一番の問題である。

久しぶりの料理なのでおいしくしようと調味料を使うのに、その調味料の風味が悪くなっているのでは、元も子もない。

スーパーで売られている調味料は分量が多すぎる

そうならば、調味料を買うときに「使い切れる分だけ」買えばいいではないか、と思うかもしれない。

しかし、スーパーにはたくさんの罠が仕掛けられている。

醤油を買おうとすると、1Lの醤油と450mlの醤油、そして卓上の200mlの醤油の価格が数十円しか違わないのである。

そうなるとコスパを考えて、思わず大きいのを買ってしまう。でも、大きいのを買ったとしても、半分も使わないことが大半だ。

考えてみれば、スーパーで売られている調味料はだいたい「家族で使う」ことを想定して、そのための分量設定がされている。一昔前はおじいちゃんおばあちゃんと夫婦と子供2人の計6人程度、現在であれば核家族を前提に4人くらいが想定の人数だろう。

スーパーだって売れ筋商品をできるだけ多く置きたいから、自ずと「調味料の標準販売分量」は決まってくる。

結局、家族向けの調味料を1人で使うのだから、余るのは当然なのだ。砂糖1kgなんて、独り暮らしで使い切れるはずもないじゃないか。

「大丈夫かな?」と思ったら調味料を捨てよ

だからこそ、それほど料理をしない独り暮らしが、たまに調味料を買おうとするときは、使い切る前に捨てることを考えて買わないといけない。

そして、少しでも「しばらく使わなかったけど、大丈夫かな?」と思った調味料は、思い切って捨てる。賞味期限が残っていても捨てる。それがポイントだ。

使うときに「大丈夫かな?」と思った調味料を、もっと後になって再び使うはずはないからだ。

使い切っていないのに捨てるのはもったいないと思うかもしれないが、よほどの高級調味料でなければ、せいぜい数百円の話である。数百円を惜しんだ結果、冷蔵庫をゴミだらけにして、自己嫌悪に陥るのは健全ではない。

調味料を捨てることを厭うな。

これは皆さんへの提案であるほか、自分への戒めでもある。

だって、夜中に水を流しながら、調味料を大量に廃棄し続ける作業は、あまりにむなしすぎるから。

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赤木智弘 (あかぎ・ともひろ)

フリーライター。1975年生まれ。就職氷河期世代としての問題意識を中心にいろいろと発信中。最近は、スーパー銭湯などのサウナ施設を回ったり、辛い料理を食べることがマイブーム。一人暮らしなので、すこしでも生活に潤いを生み出して行きたい。

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