「WEB会議場所難民」に朗報!? 広い会議室を「相席」で使うサービス、都心に登場

貸会議室を相席するサービス『ひとり会議室』
貸会議室を相席するサービス『ひとり会議室』

政府が進める「働き方改革」の影響もあり、場所を選ばないで仕事をする「テレワーク」を支援する施設やサービスが増えつつあります。東京メトロやJR東日本も、駅構内に簡易ボックス型のワークブースを設置して実証実験を行っており、正式サービスに向けて準備を整えています。

しかし外出中にWEB会議に参加しなくてはならなくなった際、適切な場所がなくて困っている人も少なくないでしょう。

そんな“WEB会議場所難民”のために、貸会議室「アットビジネスセンター」を展開しているハッチ・ワークが今年3月から、新サービス「ひとり会議室」を本格的にスタートさせました。

簡易ワークブースにはない「開放感」が特徴

こちらは大きな会議室の一角を、個人が一時的に借りて、WEB会議のために利用できるサービスです。いわば、相席システム。スペースが空いていれば、予約なしでも利用でき、テレワーカーが作業しやすい空間を提供しています。

この「ひとり会議室」の最大の特徴は、「なんといっても開放感」とハッチ・ワーク広報室の芹澤健さんは語ります。

「(個室型の)簡易ワークブースは密室のためセキュアな空間ではありますが、どうしても圧迫感や閉塞感は否めません。対して『ひとり会議室』は従来の会議室を相席するシステムなので、オープンな空間で作業することができます」

開放感がある一方で「聞かれたくない内容」のWEB会議もあるはず。会議室の相席で、その点はどのようにクリアしているのかを尋ねてみたところ、芹澤さんはこう答えました。

「そこは『許し合いの空間』ということで、承諾をいただいています。相席とはいえ、広い会議室のお好きなところに座っていただくので、他の人と間隔を空けて使用できますし、また、目隠し用の簡易パーテーションを用意していますので、人の気配が気になる方はそれらを活用されていらっしゃいます」

密談の際は簡易ワークブースや個室のあるコワーキングスペースを利用し、もっと気軽な打ち合わせは「ひとり会議室」のような相席システムを活用する。そのように、会議の内容によって、利用する場所の選択肢が広がるのは、テレワーカーにとって喜ばしいことではないでしょうか。

パーテーションを活用して集中しやすい空間にもできる

コーヒー一杯よりも安い利用料金

会議室の相席ゆえに実現できたのが「利用料金の低価格化」です。

「簡易ワークブースやコワーキングスペースは1時間800円から1000円が相場ですが、『ひとり会議室』は貸会議室を共有するシステムのため、30分100円(以降延長30分毎に200円)と低価格で提供しています。短時間の利用はもちろん、最大利用価格も1日1200円ですので、時間を気にせず作業をしていただけます」(芹澤さん)

ハッチ・ワークの芹澤さんは「ひとり会議室」の意義について、次のように語っています。

「WEB会議の認知が高まっている一方で、その場所がなかなか確保できないのが現状です。簡単な打ち合わせや会議ができる場所、またオフィスの拡張として気軽に『ひとり会議室』を利用していただければと考えています。見かけは『ひとり』でも実は大人数を相手に会議をしている、そんな新しい働き方の提案を目指しています」

現在は、池袋・横浜・大阪・新大阪・心斎橋・西梅田の6会場に「ひとり会議室」を設置。いずれも駅から徒歩1分、遠くても5分という立地のよい場所にあります。今年6月には関東・関西エリアで21施設に増やす予定とのことです。

「ひとり焼き肉」「ひとり鍋」などおひとりさまサービスの需要が高まる今、働く場所も「ひとりでも多様に対応できる空間」が求められています。「ひとり会議室」のようなテレワークの拠点となる場所は、今後も増加していきそうです。

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