土産にも最適! ご当地「即席麺」を食べて「旅先の土地」を理解する

独身生活者にとって、最も頼りになるのがインスタント食品です。特に即席麺は、独身者に限らず、広く日本中、いや、世界中で愛されています。

近年は地方のスーパーで、その土地でしか売っていない食品を買い求める人も少なくないようですが、インスタント食品にもその土地ならではの”顔”があります。珍しい即席麺を探すことは、旅をより面白くしてくれます。

食を知ることは、その土地を理解すること

出張や旅行で地方に行った際、時間に余裕があるときは、その土地のスーパーに立ち寄るようにしています。生鮮から総菜、乾物など、そこで売られている食品はその土地に住む人たちが普段口にしているものであり、そういった商品を買うことで、その土地への理解を深めることができると思うんです。

土産物屋に寄ってみるのもいいんだけど、そこで売られている商品はあくまでも観光客向けの商品で、素材や味付けなど、異質な部分をことさら強調していたりします。その土地に”行った”という事実を確認することに重きがあり、その土地を”理解する”ということにはならないんじゃないかと思ったりもします。

即席麺は自分へのお土産に最適

ひとり暮らし歴30年の筆者が地方のスーパーに寄った際、真っ先に足を運ぶのは即席麺のコーナーです。

人生の大半を独身で過ごしてきた筆者は、おそらく誰よりも多く即席麺を食しています。独居歴が年齢のおよそ3分の2に及んでいるため、筆者の体の3分の2は即席麺で作られていると言ってもいいでしょう。まあそんなはずはないんですが(笑)

なんにせよ、即席麺は土産物を買うよりも、はるかにお得。そこそこ日持ちもするので、すぐに食べなくてもよくて、非常食としてストックできます。もちろん筆者のように、日々の食事にするもよし(ただし毎日即席麺を食べていると、すぐに飽きますが)

自分が暮らす地元のスーパーやコンビニなどで目にする即席麺は、ロングセラーの定番商品や大手メーカーの話題の新製品などが中心で、特に目新しいというわけではないと思います。ですが、ひとたび遠方のスーパーに寄ってみると、そこにはこれまでに見たことがない商品が陳列されています。

たとえばその土地のメーカーが出している、その地方で好まれる味の即席麺を見つけられることでしょう。大手メーカーの製品でも、その地方でしか流通していないようなものもたくさん売られています。

カップうどんのベストセラー、日清食品の「どん兵衛」も、東日本と西日本では味付けが異なるというのはわりと知られた話ですが、いわゆる”地方即席麺(筆者命名)”は、その土地の風土や住人の嗜好、歴史などが反映されています。

地方のスーパーに立ち寄って即席麺コーナーを物色するという行為は、いわば民俗学におけるフィールドワークと言ってもいいでしょう。それはちょっと大げさかもしれませんが。

前置きが長くなりました。ここからは、体の大半が即席麺で出来ている筆者がこれまでに出会った魅惑の即席麺を紹介してみましょう。

(1)日本屈指の”地方即席麺”激戦区で君臨するベストセラー

「焼豚ラーメン」(サンポー食品・佐賀県)

仕事で訪れた九州で購入した商品。コンビニでも販売されていて、九州の人にとっては定番の商品と思われます。九州ではこのほかにも様々な即席麺が売られていて、棒ラーメン(そうめんのような真っすぐなラーメン)もたくさんの種類が存在しています。

(2)わが故郷、愛知県東三河地方の味

「ポンポコラーメン」(山本製粉・愛知県)

愛知県豊川市で作られる即席麺。タヌキのキャラクターでおなじみのラーメン。しょうゆ味のほかに味噌、塩があり、袋焼きそばも。

ちなみに長野には「ポンちゃんラーメン」(信陽食品)という、やはりタヌキのキャラクターの商品があります。

(3)焼きそばで有名なメーカーも、多彩な商品を販売

「ペヤングヌードル」(まるか食品・群馬県)

ペヤングと言えば「カップ焼きそば」が有名で、その販路は今や全国区。でもこの「ペヤングヌードル」は東日本方面でしか販売されていないようです。筆者は宮城県のコンビニで見つけました。

(4)捨ててしまうお湯をスープとして再利用

「焼きそば弁当」(東洋水産北海道工場)

北海道の人にとって焼きそばと言えば、この商品。麺を戻したお湯で、添付されている粉末スープを溶かすんですね。スープ付きなので「弁当」と呼ばれています(筆者の推測ですが)

ベーシックなソース味以外に様々な商品が販売されていますが、筆者のイチオシは「たらこバター味」。

(5)西日本のロングセラー。カップの構造も独創的

「金ちゃんヌードル」(徳島製粉・徳島県)

四国は徳島の即席麺。関西、東海地区で広く流通しています。わが地元、東海地方でも販売されていますが、東日本方面ではあまり知られていない存在のようです。

カップは2重構造になっています。蓋もフィルム式ではなく、いまや少数派のキャップ方式です。

(6)あらかじめ麺に味付けをし、ソースを絡める手間を省く

「ホンコン焼きそば」(SB食品)

SB食品は大手食品メーカーですが、即席麺も作っているということを知らない人も多いのではないでしょうか。同社ホームページによると、北海道、宮城県、大分県の一部で販売されているとのこと。

     ◇

今回いくつかの商品を紹介しましたが、あえてその味には触れていません。気になる読者の方は、実際にその土地にまで足を運び、自身の舌でその味を確かめていただければと思います。

もちろん日本全国津々浦々、これらの商品以外にも多種多様な地方即席麺が存在しています。皆さんがお住まいの地域でしか売られていないような商品もきっとたくさんあることでしょう。

そんな「まだ見ぬ即席麺」を求める筆者の旅は、まだまだ終わりそうにありません。

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夏目健司 (なつめ・けんじ)

愛知県名古屋市在住のカメラマン兼ライター。バイク、クルマ雑誌の取材を中心に活動中。趣味はバイクやアウトドア。毎年夏にはバイクのキャンプツーリングを楽しんでいる。ケッコン歴無しのアラフィフ男目線(?)で多様なテーマに挑戦中。1971年生まれ。

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