「村上春樹さんは寡黙な人だった」孤独な人たちの受け皿となる喫茶店

「村上さんは寡黙な人でした」。そう語るのは、千葉県で40年近く営業を続けている「cafe螢明舎」オーナーの下田荘一郎さん。谷津店(習志野市)を創業した1980年代の初頭、作家の村上春樹さんと親交がありました。村上さんは店にも何度か来たことがあるといいます。今回、本八幡駅から歩いて5分ほどの八幡店(市川市)を訪れ、下田さんに店のこだわりや村上さんとの逸話を聞きました。
「一つ一つに思い入れがある」
2階まで階段で上り、クラシックが流れる薄暗い店内へ。細部にまでこだわりを感じさせる内装です。座り心地のいい椅子は、下田さんがデザインしオーダーメイドで作ったといいます。

コーヒーは、出来立ての生豆ではなく、熟成豆「エイジング・ビーンズ」を使用しています。ネル(布)を使ってコーヒーを抽出し、ポットにデキャンタージュ(移し替え)をしてから提供する珍しいスタイル。まろやかでとろみのある味に仕上がります。
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